日本では少子高齢化に伴い、働き手不足が声高に叫ばれており、特に中小企業においては全体の約7割が人手不足を実感しています。
「採用のために求人を出しているが全く応募がない」、「希望するような人材と出会えない」、「ようやく採用してもすぐに辞めてしまう」・・・そんなお声をたくさん伺います。
「この業界は人気がない」「優秀な人材は大手にもっていかれる」「田舎だから仕方がない」といった諦めに近い声もあります。
しかし、本当にそうでしょうか。
同業種の他社を見渡しても、人材は足りておらず、優秀な人はおらず、離職率も高いところばかりでしょうか。
これまでに多くの業界と会社様の事例を見た中で「良い人材」と出会い、定着している企業には似たような特徴がありました。
1.貴社を自分の言葉で語れますか?
貴社が、誰のために、どんな仕事をして、何を目指しているか(ビジョン)、そのために各々がどんな目標をもっているか、すぐに答えられますか。
人材を惹きつけるには、貴社がどんな存在なのかを「自分の言葉」で語ることができないといけません。
2.どんな人材が必要か定義していますか?
「誰でもいいからきてほしい」と言うような企業には、絶対に人材は来ません。
来たとしても、すぐに辞めてしまいます。「どんな人でもいい」という採用の仕方では、絶対にミスマッチが起きます。結果的に採用にかかる時間や費用を大きくムダにしてしまいます。
まずは、「自社にはどんな人材が必要で、それは●●という理由があるから」と、必要な人材を明確に定義しましょう。
3.既成概念にとらわれていませんか?
「この仕事は男しかできない」「求人サイトでお金をかけないと応募はこない」「外国人はコミュニケーションが取れない」「フルタイムで働ける人しか雇用できない」・・本当にそうでしょうか?
知らず知らずのうちに、そう思い込んでいませんか?本当に工夫できるところはありませんか?
一度真っ白な状態で考えてみましょう。全ての人が採用対象だと考え、会社が求職者の状況に合わせて工夫できるような点を探してみましょう
時短勤務・フレックスタイム制・産前産後休暇・育児休暇・在宅勤務等、
4.柔軟な勤務体制の整備
スタッフの家庭事情に合わせた勤務体制整備や風土形成を実施。家庭と仕事の両立が可能となり、スタッフの意欲向上と会社業績UPを実現
(補足)男女関係なく働くことが当たり前の現代において、特に、子供が小さい家庭をもつスタッフは柔軟な働き方が必要です。そのために、普段から仕事をカバーできる体制(脱・属人化)、情報共有できる環境、助け合いの風土を築いておくことが重要です。
5.評価制度の整備
給与・賞与・昇格・昇給を決めるための指標である評価制度を整備。
(補足)優秀なスタッフは、自らの成果を正しく評価してもらいたいと考えています。正しく評価する指標がない企業は、優秀なスタッフが離れてしまいます。
正しい評価制度があれば、柔軟に勤務体制を整備でき、多種多様な人材採用に対する抵抗がなくなります。
評価制度の導入は、現在勤務しているスタッフのモチベーションアップ・成長にもつながります
6.女性・シニア・障害者・外国人雇用環境の整備
多種多様な人材を受け入れるための環境を整備。例えば、
・女性やシニアの作業を楽にするよう、パワーアシストスーツや小運搬機器を導入
・女性専用の休憩スペースを設け、トイレを洋式(ウォシュレット付)に変更
・障害者でもできる業務をピックアップ、スキルアップ研修制度を整備
・外国人の就労を促進するために、在留資格認定支援や生活環境整備
(補足)まずは、大まかでもいいので自社の業務を洗い出してみましょう。 どんな業務なら女性やシニア・障害者・外国人でもできるのか検討しましょう。